学志館の教育理念5かんどうの1つに「貫道(かんどう)」=コツコツ努力の道を貫かせますという指導があります。
この量質転化という考え方は、正にこれ、「量的に物事をこなせば、ある時、質が変わる」というものです。
一般的にAというものがいくら量的に集まっても、それは、Aがたくさん集まったもの以外の何ものでもない。
しかし、物事の本質を捉える考え方の1つに「弁証法」というものがあり、その中に、「量質転化」という考え方があるそうです。
量質転化では、
Aという性質のものが、たくさん集まり、ある一定量を超えると、質的に変化してBという別のものへ転化すると考えます。
その非常に分かりやすい例が日本のことわざにある、
「ちりも積もれば山となる」だそうです。ちりは、それだけだと、ちり以外の何ものでもないが、積もり続けると、ある時、質的に変化して山になるということらしいです。
また、現在のソフトバンク孫さんの有名な話に、新規事業立案のために、既存の事業を「1万個あげよ」というものがあったそうです。
最初、「1万個もあげるなんて無理だ。。。」と諦めムードだったらしいですが、業界を100、その中を更に100分類することで可能となりました。その仕事を通じて、決して孫さんが嫌がらせで指示したわけではなく、
・全ての業界、業種を列挙せよと命じたのだとわかったこと。
・小さく分けて考えることで1万という途方も無い分類が可能になったこと。
・それだけの量をこなしたことで、漏れのない素晴らしい質の仕事ができたこと。
を学んだそうです。(現在でも新規事業の計画では少なくとも1000のアイデアを出せと言われるそうです。すごい)
勉強も全く一緒だと思います。
僕は、塾で子供達に勉強を教えていますが、その問題だけを解けるように教えているんじゃなく、
その子が、自分の力で「出来なかったことを、できるようにする」お手伝いをしていると思っています。
量質転化。
是非、塾から効率の良い解き方、考え方を教えてもらった後「量をこなすことで、質が手に入る」と思って努力してくださいね。
正しい努力は決して裏切らない。結果が出ないのは、やっていないか、やり方が間違っているか、あるいは量質転化が起きないぐらい、少ない努力しかできていないかだと思って、頑張ろうね。
僕は、この言葉も大好きです。
「なせば成る、なさねば成らぬ何事も、成らぬは人のなさぬなりけり」上杉鷹山
成るような勉強、仕事にしたいですね。