塾で働き始めて20年以上が経ちました。
「勉強のできる生徒さん」「勉強の苦手な生徒さん」を見ていて感じる、「勉強が出来なくなる素養」が、確実にあります。
何度も何度もお話しするのですが、「忘れて違う事をする」「正しい方法で勉強せず、自己流にこだわる」・・・どこかで見たような感じですね。
勉強のみならず、ほとんどの事において「できない事をできるようにする」極意は、どれも同じじゃないのかなぁと思います。
①できない事、できる事を分類する
できる事に時間を費やせば無駄ですし、できない事を放置したり、できていると思っていたら実はできていないなど、「できる・できない」を分類する事が、勉強をできるようにする第一歩だと思います。
そんなことはわかっている!と言われそうですが、ちゃんと理解しているかどうかは、
■間違った問題番号に印をつけているか?
これがちゃんと行われていなければ、「ただやっただけ」です。分類していません。もちろん、「できる・できない」が分類できるのであれば、他の方法でもかまいませんが、とにかく、
■一目で「できる問題・できない問題」の分類が出来なければ、やっていないという事です。
村山のお勧めは、間違った問題番号に「/」をつけ、2回目も間違ったら、もう一本線を入れて「×」にし、間違ったらどんどん×××とバツが増えていく方法です。
これだと、どの問題をたくさん間違ったか一目でわかります。
テストまで、時間があれば、1回でも間違った問題全てをやり直せばいいでしょうし、時間がなければ×がたくさんついている問題を重点的にやり直すべきだと思います。
勉強が苦手な生徒さんは、この分類が出来ていません。
なので、いつもテキストが「真っ白け」や「ほとんどやっていない」、或いは「先生やったんやって!ホンマ、ホンマやって!」と言うのですが、印がついていない。そして「わかった、わかった。じゃあ、そのできたという問題を、今ここでやってみて」と言うと後ずさりしたりします。
『生徒を疑うのか?』という顔で見られますが、塾の先生の仕事は、「本当に勉強をできるようにする事」です。
本当の力とは、「いつ」「どこで」やっても、すらっと解ききる力であり、今はできるけど、時間が経つとできなくなるのは本物の力ではありません。
嫌がらせでしているんじゃないんだよ。
でもね、大人になる上でも大切な事なんです。いくら本人が「やった」と言っても、その痕跡も、分類もしていなければ、大人の世界では認められません。そして、いつも一からやり直しか、どこまでやったかわからない、どこを間違ったのかわからないでは、効率が悪すぎます。まずは「できる問題とできない問題」を分ける事。頑張って下さい。そして間違って印の付いた問題を、ひたすらできるようにしましょう。